2013年04月20日

再受験体験記R -絶対に再受験に成功するために その1-

絶対に再受験に成功するために

再受験体験記の最後に私が再受験に成功できた要因、心がけや、再受験生活を終えた今振り返ってこれから再受験に挑む人にオススメしたいことなど、思うことを思いつくままに書いてみたいと思う。中には体験記の中にすでに書いた内容も含まれているが、ご容赦ください。



■ 標準的な問題を取りこぼさない学力をつける
河合塾の偏差値を基準にすると、国公立医学部を目指すのであれば、最低でも60代後半。より確実性を高めるならば偏差値70以上を目標にしたいところである。偏差値70と聞くと、一見とても難しそうに感じられる。
しかしながら、それらは実は決して難しいことではない。
全統で総合偏差値70を取るには標準的な問題をきちんと解く事が出来ればいい。難問、奇問を解ける必要はないのである。理科は重要問題集レベルを理解すれば十分だし、数学なら青チャートレベル(おそらく黄チャートレベルでも可)をマスターすれば十分なのである。
たったそれだけで、国立医学部への合格にかなり近づく事が出来る。それをするだけで偏差値70が十分に狙えるということは、逆に言うとそれすらほとんどの受験生が出来ていないということなのだ。
全統で70が取れないということは、まだ標準的なレベルの問題でもそれなりに穴があるということに他ならない。そしてその穴を埋めるだけで、限りなく合格レベルに近づくことが出来ると考えられる。

繰り返しになるが、医学部合格のために必要な学力の一つの目安は全統記述の偏差値70である。そして、そのために必要な勉強はそれほど大したものではない。確実に標準的な問題を潰せればいい。
だから下手に難しい参考書に手を出したりしないで、まず標準的なレベルの参考書を確実に身につけることをオススメしたい。


■ むやみにたくさんの参考書に手を出さない
直前に書いたことと言いたいことはほぼ同様である。
受験生の中には、たくさんの参考書に手を出しているのに、あまり成績に反映されていない人がいたりする。
医学部受験生が手にするような参考書は、概ね、きちんとモノにすればそれだけで全統偏差値70くらいは十分狙えるのである。だがそれを中途半端にモノにせずに何冊もこなしても、一向に学力は向上しなかったりするのだ。
参考書は何周したではなく、何割理解したかで評価する癖をつけることが大事だと思う。たとえ5周しても、トータルの理解度が7割、8割とかであれば、まだ不十分である。理解が不足しているところをきちんと潰し9割以上の理解を目指していくべきである。
それをせずに闇雲にたくさんの問題集を手に出しても、出来ない部分は潰されないでそのままになってしまうのである。
数学・理科であれば、きちんと1種類の参考書をモノにするだけで、合格圏に十分入れる大学はたくさんある。いたずらに色々な参考書に手を出さずに、きちんと1冊仕上げる事をおすすめしたい。
そしてその参考書をきちんと仕上げたらどれくらいの偏差値が期待でき、実際にその偏差値に到達することが出来たのか評価していこう。


■ 日本全国どこにでも行く覚悟
私は、前期に関しては合格確率を問わず、とにかく自分の行きたい大学を目指した。もちろん受かっていれば何もいうことはないのだけれど、結果としては不合格だった。

前期に落ちてしまった経験をふまえて言うと、受験先を選べばある程度合格する可能性が高いであろうと思われる学力まで到達した段階で志望校を高望みし、結果的に失敗して1年を棒に振るくらいなら、安全に確実に受かることを優先するほうがいいのではないかと今になって思う。

高望みをして失敗し、さらに1年勉強して志望校を下げたとしても確実に合格できる保証はない。合格出来そうなら、合格確率が少しでも高そうな大学を受験しさっさと大学生になったほうがいいのではないかと思うのである。

受験生の時はどうしても大学合格が目先の目標になる。だが、大学に入ってみれば、勉強する内容はどこでも大して変わらないはずだし、何より6年間もの学生生活が待っているのである。私はまだ1年を終えたばかりだが、時間の進み方は受験生や社会人の時と比べ非常にスローに感じられる。実習やレポートに終われる時期もあるが、長期休暇もたっぷりあるし、全体的に見ればゆったりと時間が流れていく。
とにかく、もう1年受験生として過ごしていたら、それはそれはもったいなかっただろうなと今になって思うのである。

そういう意味で言うと私は前期で落ちて、そんなに行きたいと思っていたわけではない後期の出願先に入学することになったが、なんとか後期で引っかかることが出来て本当に良かったと思っている。

受験の相談を受けていると、やはり地元に近い大学に行きたいと思う人が多いように思う。もちろんその気持ちは重々分かる。ただ、最初から志望校を絞り込みすぎていると、それだけでかなり合格が難しくなる場合は多いと思う。
例えば関東の大学にこだわると、地方大学なら十分受かる学力があっても、平気で何年も受からない場合が起こりうるだろう。
難易度の高い問題を出す単科医にこだわっているより、標準的な問題を出す大学に志望校を変えた方が受かる確率があがるという事もあるかもしれない。
問題の相性は大事である。変なこだわりを捨て日本全国何処にでも行くつもりで、志望校を探すと、合格確率はそれだけで幾分高まるのではないかと思う。


■ 常に根拠を持って判断する
ブログを開設していろいろと書いていると、これから医学部再受験を目指すという人から回答しづらいご質問を頂く事がある。
例えば、物理と生物はどちらがいいでしょうか?という質問がその例である。
この質問は本当に答えづらいのである。なぜならその回答に対する根拠がこちらには全くないからである。そしておそらく、質問者自身もその根拠をほとんど持っていない(だから質問してくるのだけれど)。
だから、このような場合には、私は基本的には質問してきた方の情報を基に、一般論をベースにして回答している。
たとえばインターネット上にはこんな情報が載っていたりする。

物理は完答しやすいが、芋づる式に間違う場合がある。
数学が得意でないと修得が難しい。
独習はしづらい。
暗記量は少ない。

生物は記述が多く、満点は狙いにくい。
芋づる式の失点は出にくい。
数学はあまり関係ない。
暗記量は多い。

物理が有利な大学が多く、生物は不利な場合が多い。

もちろんこれらは一般論としては決して間違いではない。でも私に言わせれば物理は必ずしも芋づる式に失点しやすいとは言えないし(出題形式にもよるし、何より自分が気をつければいい)、数学が得意である必要もないと思う。生物選択ではないので生物に関してはコメントしにくいが、生物が不利な大学を受けるにせよ、自分自身に生物が合っていれば、物理を選択するより合格確率は上がることもあるだろうと思う。
もともと文系だった人は生物を選択する傾向が強いように思うが、そういった人が本当に物理が出来ないのか?と言うとそうとも言い切れないと思う。

だから、私はこういった質問を受けたときに上記のような一般論をベースに回答するけれど、それが必ずしも意味のあるアドバイスになっているとはあまり思っていない。(質問してくださっている方には申し訳ないのだが)

世の中には色々な情報が溢れている。もちろん一般論は多くの人に当てはまるのだけれど、それらが万人にとって正しいわけではない。だから、それらが果たして自分に当てはまるのか?という事を常に吟味することが大事なのではないかと思う。

そして吟味に必要なのは何かしらの根拠である。全く勉強をしていなければ、根拠が乏しいので、どちらの科目が自分に向いているか?などと考えてもその結論の確度はあまり高いとは言えないだろう。そしてそれを赤の他人に相談したところで、やはり同じ事である。長年勉強を見てくれた先生や、友人・親など自分の事をよく知っている人の方が(その人が医学部受験をした、しないによらず)、自分にとって正しい回答をくれる場合もあるのではないだろうか。

私自身、科目の選択のためではないが、再受験を思い立ってから約半年間働きながら勉強をし、自分のモチベーションや、学力的な資質を見極める期間を取った。
それはモチベーションが続くかという不安があって、それを否定するだけの根拠が自分にはなかったからである。そして、約半年間勉強をした結果、モチベーション的にも、学力的にもいけそうであるという根拠を自分なりに持って、初めて自分にゴーサインを出した。

余談になるが私は誰にも再受験するべきかどうかを相談しなかった。相談をしたら、励ましてくれたり、もしくは止めてくる人は居ただろうけれど、根拠をもって自分にアドバイスをくれる人など居ないと思ったからだ。
再受験の成功の可否を判断する一つの目安に以前に通っていた大学のレベルというモノがある。私はその点から見れば決して合格の可能性が高い人ではなかった。そして周りに居る人にアドバイスを求めたとしても、そのような基準に当てはめられて、根拠の乏しいアドバイスを貰っていただけだろう。
でも私の中にはそれなりの根拠があったし、それに基づいて突き進むのみであった。


物理生物の科目選択の話に戻ると、自分にどちらが合っているかは究極的に言えば自分にしか分からないのである。
だから、その根拠が自分の中に乏しいのであれば、どちらにしようかとあれこれ考えて時間を費やしたり、あてにならないアドバイスを聞くより、ちょっと勉強してみて判断した方がいい。
たとえば物理と生物のみを1ヶ月間(1ヶ月はあくまでも例であるけれど)ひたすら勉強してみれば、それなりに根拠を持ってどちらが自分に合うか判断することができるだろう。
1ヶ月も余分な勉強をするなんてもったいないと思うかもしれないが、あらかじめ根拠をもって科目を選ぶことの方が遙かに大事であると私は考える。

例えば、私の同級生に2浪目から物理→生物に変えたら成績が伸びて、合格できたという人がいた。
ちなみに私の大学は物理選択者の方が合格者数で見れば圧倒的に多い。
でも彼は生物を選択し合格してきた。
不利を跳ね返せるくらい、彼には生物が合っていたのだと思う。
もちろん生物に変更したことのみが合格の理由かどうかは分からないが、ともかく科目の選択は重要だというとてもいい例だと思う。
そして、彼が物理に費やした時間を想像すると、1ヶ月時間をかけて吟味することがどれほど効率のいいことか、という気がしないだろうか。


本格的に勉強を始めてからも、自分の今の勉強方法で成績が上がるのかという不安に駆られるときは誰にでもある。
しかし、勉強方法が正しいかどうかもある程度同じ勉強を続けてみないと判断できない。勉強の効果が出るのは科目にもよるけれど、たいていそれなりに時間がかかるためだ。
だから、やはり時間を区切ってとにかく勉強してみるのみである。ある程度勉強したらそこで勉強の効果を測り、その勉強法を続けるか、変更をするか考えよう。
ここでも同じく大事なのは、万人に通用する勉強法など無いということである。常に自分はどうしたら一番効率よく学習できるのかを模索するべきである。

時間を有効活用したいという思いや、なるべく効率的に学力を上げていきたいという考えは誰しも思うことである。よけいな事をしないで、参考書に取り組むことだけに時間を注ぎたいと思う。
だが、そういった考えに囚われ過ぎて、吟味をすることなくひたすら闇雲に勉強しても、思ったほど伸びなかったりするのである。
そうではなく、根拠を持って自分に合った科目を選び、自分に合った勉強方法を確立してから、勉強に集中する方が結果として効率的だったりするのだ。自分に合わない科目や、勉強法が判明することも自分にとってはプラスであると考えるほうがよい。急がば回れだ。

上記の例以外でも、何においても根拠を持つことは大事である。思い込みや根拠に乏しい判断を捨て、常に客観的な視点を持つことを重視し、根拠を持って物事を判断することが大事である。
posted by ヒル at 09:42| Comment(4) | TrackBack(0) | 再受験体験記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰しております。

いつもブログ参考にさせてもらっています。

ヒルさんはどうして医者になろうと思ったのですか?
進みたい科などはもう決まってますか。
Posted by pooh at 2013年04月22日 23:35
>poohさん

お久しぶりです。

私が医者になりたいと思った理由はいくつかあります。

私はサラリーマンを3年ちょっとやったんですが、仕事の内容に対しやりがいを感じることが出来ませんでした。

2年目の途中くらいから、もっと人々の生活に無くてはならない本質的に大事な仕事がしたいなぁと漠然と思うようになりました。

で、そんな時にあるきっかけで人が幸せに生きるためには心身ともに健康でなければいけないんだなぁと思うようになりまして、そういうことを仕事に出来たらやりがいがありそうだなと単純に思ったわけです。
そこで初めて医師という選択肢が思い浮かびました。

他の医療職じゃなくて何故医師かというと、少し打算的な部分もありますが、大企業勤めという身分を捨ててまで目指す価値があるのは医師かなと思ったという点。
それから、医師になる道筋はアラサーの人間にも非常に明確に残されているというところ。
あと、医師になるのは難しいという事もひとつの理由でした。
自分の力を試してみたいという気持ちがありました。

簡単に書くとこんなかんじです。

自分は今のところ精神科医になりたいと思っています。
医師になろうというより精神科医になろうと思って再受験をしました。
もちろんこれから先気持ちが変わることもあるかもしれませんがw
Posted by ヒル at 2013年04月23日 23:43
返信ありがとうごさいます。

ヒルさんは論理的に物事を考え、整理・分析する力がとてもある方なんだろうなとブログの文章からいつも感じています。

努力はもちろん、こういう人が医学部に合格できるんだろうなと羨ましく思います。

自分も精神科に興味があります。特に若年性認知症や老人の認知症などです。

将来自分が白衣を着て仕事をしている姿を想像し
合格できるように勉強頑張ります。また、いろいろと教えてください。
Posted by pooh at 2013年04月26日 12:37
>poohさん

ブログだとたいそうなことを書いていたりしますが、現実には結構適当だったり、行き当たりばったりだったりもしますよ。

でも、自分の考え方に従った結果、再受験に成功出来たので、そういった考え方は間違っていないのだろうと思えるようになりました。


将来同じフィールドで仕事が出来るといいですね。
応援しています。頑張ってくださいね!
Posted by ヒル at 2013年04月27日 21:20
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